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ひたちなか海浜鉄道スリーナイン』の裏側!マル秘エピソード:榎本悟 [ことでん・ひたちなか]

約一か月前、皆様の温かい拍手と共に『ひたちなか海浜鉄道スリーナイン』が幕を降ろしました。
シアターキューブリック結成15周年記念ローカル鉄道演劇二本立て公演の締めくくりにふさわしい公演になったでしょうか・・・。
そんな公演終了から少し経った今だからこそ言える裏話!
私、榎本悟がお贈りします。

〇晴れ男伝説、ついに終焉!
今までのローカル鉄道演劇でことごとく雨を払いのけ、「伝説の晴れ男」との呼び声も高い、シアターキューブリック代表にして脚本・演出の緑川さん。
今回、その連勝記録がついに途絶え、雨の中での本番となった日がありました。
劇団員からは「緑川さんがいるなら天気予報は見なくても大丈夫。」とまで言わしめる晴れ男に何があったのか・・・!?

しかし、雨天の理由は意外な事でした。
公演中のある時、緑川さんが「今回のお話は雨でもいいかなと思っていた。」と。「あんまり気合入ってなかった。(晴れ男的な意味で)」と言ったのです!
・・・緑川さん!気合で何とかなるもんなんですか!?

しかしいざ、本番で見てみると、雨も似合う!!
特に復路後半などはしっとりとした物語の雰囲気にぴったり。

稽古場_1054.jpg
↑確かにいい味出てます。

さらに奇跡が。
公演最終日、降り続いていた雨がやみ、雲に切れ間が出来たかと思えば、
みるみる太陽が顔を出し、ちょうど復路が終着駅に着くころ、空にはちらりと虹がかかっているのです!
その時まちあるきをしていた別の便の方々も虹を目撃。海、空、雲、虹の美しい景色が見えたそうです。

稽古場_6544.jpg
↑すべてお見通しだったのか!?

〇高田の鉄橋は・・・。
実際に走っている電車の中で行うローカル鉄道演劇。
とりわけ今回は二輌の内一輌をお芝居の為に貸し切り、もう一輌は一般のお客様が乗り降りする一般車両。
ゆえに今回も、いつも問題になる尺(セリフなどにつかう時間)合わせが難しかったです!
特に難しかったのが高田の鉄橋と殿山の踏切。

高田の鉄橋というのは高田の鉄橋駅のすぐ手前にある小さな橋です。(ややこしい・・・)
谷口さん演じる遥佳には、その橋をさし示しながら言うセリフがありました。
「高田の鉄橋は、これです!」
しかし、なんせその短い橋。少し到着までのセリフが伸びていたりするとあっという間に通り過ぎてしまいます。
実際通り過ぎたことも何度か・・・。
しかし、通り過ぎたあとに言うアドリブのセリフが意外にウケていたようです。
ハプニングも味方につける。これもローカル鉄道演劇ならではです。

〇休憩時間がない!?
今回の公演では、一番多い日で一日に3便、本番がありました。
公演時間やダイヤの都合上、役者は往路・往路・往路そして復路・復路・復路という順で演じておりました。
出演者の中で片山さん、千田さん、そして高橋さんは、出番の都合で最初から最後まで車両に乗っています。
往路で勝田駅から阿字ヶ浦駅に着いても、復路で阿字ヶ浦駅から勝田駅に着いても、次のステージがある為、
ほとんど休憩時間が取れないのです。
トイレも食事もままならない中、回送便の車内で束の間の休憩をとり、ステージとステージの間の数分でトイレを済ませたりと、
なんとか工夫をしておりました。

稽古場_4841.jpg
↑束の間の休息

〇一方。
休憩時間がほとんどなかった方もいる中、那珂湊駅で乗り、那珂湊駅で降りる私や、
終着駅の一つ手前、磯崎駅と終点阿字ヶ浦駅を行ったり来たりしていた河野さんが何をしていたかというと。

まず、私榎本は、那珂湊駅にいる時間が多く、その間は台本を読んだりウォーミングアップをしていました。
というのは建前で(もちろんやってはいましたが)、那珂湊駅の駅猫おさむやその妹分のミニさむと戯れていたり、駅周辺をぐるりとめぐってみたり。

稽古場_9861.jpg
↑ミニさむとじゃれあう。(決してサボってません。)

しかし、那珂湊の町をすみずみまで探索する時間は無く、毎度近くの道をうろうろしていました。
なので、すぐ近くなはずのおさかな市場にも結局一度もいけませんでした・・・。
しかし、最終日、雨が上がり晴れ間が出たときは、いてもたってもいられず海の方へダッシュして海を見てきました。
その時もやっぱり市場でお土産を選んでいる時間はなかったですが。

そして、河野さんは超一点集中な役。
往路では終着駅の一つ前で乗ってきて、終着駅までの一駅を芝居し、
復路では発車前に芝居して、列車に乗れずホームに置いてきぼりにされるという・・・。
ゆえに時間もそれなりにあったようですが、聞くところ、寒さで待ち時間もしんどかったそう。
温かい飲み物を飲み、ストレッチなどで体をほぐし、温めていたそうです。
それだけ聞くとアスリートみたいですね。

稽古場_5238.jpg
↑復路はこのシーンに全力を注ぎます!(このあとホームに置き去りにされる。)

〇ほしいも
劇中、高橋さん演じる美波がちょくちょく食べており、片山さん演じる勝太も食べる「ほしいも」。
これが意外と難敵でした。
まず、【劇中に食べるものとして向いていなかった!】
味は美味しいのですが、口の中の水分を吸われ、口にくっつくほしいも。
片山さんは食べてすぐあとのセリフが、もごもごしてなかなか上手く言えなかったそうです。

そして、【ほしいものシーズンはもう少し後だった!】
意外と1ステージで消費量が多いほしいも。
夜、追加のほしいもを買おうと近くのスーパーに行くも売っていないのです。
聞くと、ほしいもの原料となるさつまいもの収穫が11月初めで、それを加工し、ほしいもとして出荷されるのが11月の終盤だそう。
つまり公演の時期は一番ほしいもが品薄な時期だったんですね・・・。

山村さん撮影ゲネ_9757.jpg
↑ほしいも片手ににっこり。

〇間島さん気合い入ってます!
ローカル鉄道演劇には欠かせない存在であるオオゼキタクさん。
今回も素敵な音色と歌声で物語を大きく昇華させてくれました。
しかし残念なことに一日だけ来られない日がありました。
そんなときピンチヒッターを買って出てくれた方がいらっしゃいました。
それが間島学人さん!
一番最初、稽古場に来たときはなんだか困惑している様子でした。
それもそのはず、お芝居の稽古を見るのは今回が初めてだったそう。
しかし、困惑していたのも束の間、あっという間に稽古場に溶け込んでいました。
さらに、自分へのダメだしだけでなく、役者一人一人に向けたダメだしすらもちゃんと聞いていて、
稽古中のディスカッションでも話し合いの輪に加わってくれるなど、お芝居への姿勢がとても真摯でうれしかったです。

稽古場_1416.jpg
↑ディスカッション中。なじんでます。

また、自分の出番の日だけでなく本番を見に足を運んで、実際の現場の雰囲気や状況を調べていらっしゃいました。
これは気合い十分・・・。
役者もこれに負けじとがんばりました!

image3.JPG
↑渋い歌声かっこいい!


あぁ、ほかにも挙げればいくらでも出てくるのですが、
ドンドン細かくキリがないのでここまでです。


大変だったこともいくつか書いてありますが、
私たち自身、この大変さが楽しいです。

稽古場_3171.jpg
↑稽古初日の写真。あぁ何もかもが懐かしい・・・。



これを読んで、あのシーンの裏でこんなことがあったのかと、
お芝居を思い返して頂ければ幸いです。

以上、今回初舞台、榎本悟でした!
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